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血管性認知症 在宅医療の知識

2021年01月26日

血管性認知症

治療によって認知機能の維持・改善が可能

脳梗塞や脳出血などが原因となって起こる認知症。症例として多いのは、広範囲の大脳白質虚血(ビンスワンガー型)によるもので、アルツハイマー型認知症のように、徐々に進行する。

局所的な脳血管障害の場合には、障害の場所によって症状が様々であるが、「まだら認知症」と呼ばれる状態が現れることもある。脳血管障害の発作後、急性に発症したり、発作を繰り返すことで階段状に症状が悪化したりするのが特徴である。

症状

【大脳白質の病変】
●アパシー(著しい意欲・自発性の低下) ●うつ

【大脳基底核の病変】
●パーキンソン症状 
●歩行スピードの低下 
●バランス障害(転倒しやすくなる) 
●構音障害(ろれつが回らない) 
●嚥下障害

治療法
薬物治療:抗血小板薬、脳循環改善薬を投与する。
心房細動がある場合は、抗凝固薬で心原性脳塞栓を予防する

生活指導:血圧管理、廃用防止
リハビリテーション

高齢者には注意が必要です!

不整脈や糖尿病など、脳梗塞を起こしやすい疾患によるリスクが高い

アセスメントのポイント
●身体機能低下の程度はどうか
●排尿障害、構音障害、嚥下障害など原因疾患に伴う障害の把握
●理解力・判断力など認知の程度はどうか

ケアプラン作成のツボ
今後の見通しと支援
アルツハイマー型認知症よりも、身体機能の低下が初期から現れることが多いです。脳血管性障害の再発リスクもあり、生活指導とリハビリテーションが重要となります。

日常生活の留意点
●脳血管障害の再発防止のため、動脈硬化や高血圧にならないよう、食事指導を行います。合併症がある場合は、治療の継続、定期受診が必要です
●運動障害(麻痺など)の改善のため適度な運動、リハビリテーションを続けます
●もの忘れが多いなど認知機能の低下はあっても、理解力や判断力は保てていることが多いので、できることに着目し、敬意ある態度で接することが大切です。

医療連携のポイント
●脳血管障害の再発など憎悪時の対処
副作用・治療の影響
●抗血小板薬服用による出血傾向。歯科治療などでは注意が必要
使える制度

●精神障害者保健福祉手帳、障害年金、成年後見制度、日常生活自立支援事業
健康保険適用の訪問鍼灸マッサージ

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